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- 岡田シンペイ
線維筋痛症・慢性疲労症候群(ME/CFS)の当事者。WEB制作会社 合同会社LOFIR代表、AIネイティブ・エンジニア。体調に波がある人の働き方を設計し、記録している。
私は、線維筋痛症と慢性疲労症候群(ME/CFS)とともに働いています。この記事では、その中で得た知見や、取り組んでいることを紹介します。
In 3 lines
- Ghost で作り始めたが、自由度と固定費で断念した。固定費が増えるほど収益化を急ぐことになり、サイトの位置づけに響くと思った。
- メールアドレスや問い合わせの内容は、このサイトの上に置いていない。メールと問い合わせの経路は WordPress の外で動かしている。
- いま「線維筋痛症 働き方」で2ページ目。ドメインの力も外からのリンクもゼロから、1ページ目に出るまでを実験として記録していく。
前編では、なぜこのサイトを作ったかと、最初の数日のことを書きました。
後編は、途中の回り道と、いまの位置と、この先のことです。
回り道。Ghost で作りかけて、WordPress に戻った
途中で、回り道もしました。
最初は、ニュースレターや会員制度、場合によっては課金の機能まで入っているプラットフォームを使うつもりでした。Ghost、Substack、そもそも note でやるか、という発想も無かったわけではありません。
Ghost には欲しい機能が全部入っていたので、Ghost で作り始めて、途中まで作ってみました。
ただ、タグやカテゴリーの管理、用語集のようなもの、ゲームで何かを体験するような遊びの要素を載せようとすると、自由度が足りなかった。やりたいようにやるには、自分が開発に慣れている WordPress のほうがいい。
もうひとつ、運営にかかるお金の話があります。
Ghost を本格的に使うと、そこそこ費用がかかります。自分でテーマを作れるプランは、月29ドル。年払いで年5万円ほどです(1ドル150円で計算)。しかもそのプランは登録会員1,000人まで。超えると月199ドル、年36万円ほどのプランに上がります。
自分でサーバを立てて Ghost を動かす手もあります。サーバ代とメール配信の実費で、規模によりますが年5万円前後、会員が増えると10万円近くになる計算でした。そのかわり、保守が自分に戻ってきます。
Substack は、使うだけなら無料です。かわりに、有料購読を始めたときに、購読料の1割と決済手数料が引かれます。
いまの構成は、ドメイン代が年に数千円。サーバは会社で契約しているものに相乗りしているので、追加でほぼ払っていません。メール配信と問い合わせの経路は無料枠で動いています。つまり、かかっているのは、ほぼ自分の時間だけです。
このサイトは、会社と個人の持ち出しで運営していて、収益の目処は立っていません。
立ち上げの段階で年に何万円かの固定費を置くと、それをペイできる収益源を、それだけ急いで見つけなければならなくなる。インフラにかかるお金が多いほど、収益化を急ぐことになって、それはこのサイトの位置づけにも影響しそうだと思いました。だから、少なければ少ないほどいい。
それで、Ghost はいったん断念して、WordPress に戻りました。
収益化の目処が立ったら、より効率的で、読者にとって便利なプラットフォームへの置き換えを、そのときに改めて考えるつもりです。
WordPress に戻しても、読者の連絡先を自分のサイトの上に置かない設計は、サービスの組み合わせでできることが分かりました。
メールまわりと、問い合わせフォームの送信経路は、WordPress を使わず、別のサービスで管理しています。
だから、万が一このサイトが攻撃されて、個人情報を引き抜いてやろうという人がいたときのために、メールアドレスや、問い合わせでいただいた内容は、このサイトの上には置いていません。会員の名簿も、このサイトの外にあります。
デモ用に置いていた記事を全部取り下げて、検索エンジンに来てもらえる状態にしたのが、9月14日の深夜2時です。同じ夜に、サイトマップを送って、主要なページのクロールを依頼しました。
この10日のあいだ、毎日やっていた時間は、1日3時間くらいです。AI と会話しながら進めていました。私が話して、AI が作り、私が見て直す。その繰り返しです。
いまの位置。2ページ目
いま「線維筋痛症(新しいタブで開きます) 働き方」で検索すると、なみのまは2ページ目にいます。1ページ目の上のほうには、まだ来ていません。
ここからは、実験です。
ドメインを新しく取って、ドメインの力もゼロ、外からのリンクもゼロ、SNS もゼロ。何も無いところから始めて、検索の1ページ目にちゃんと出てくるまでに、どれくらいかかるのか。
そこには、これまでウェブ制作で培ってきたノウハウと、AI と相談しながら組んでいる、検索と AI の両方に拾われやすい構造を入れています。最短で成果を出すためにやれることは、どんどんやるつもりです。
並行して、X の運用も始めました。X で知ってもらって、サイトに来てもらう仕掛けです。Instagram や note でも発信していく必要があります。
本当に、まだ始まったばかりです。
この先
ライターさん、社労士さん、医療や福祉に携わっている専門家の方を増やしていくこと。
認知を高めて、読者の方に投稿してもらう流れを作ること。その読者の中から、ライターになってくれる方を見つけていくこと。
寄稿者や投稿者のサポートをしっかりやって、それを続けられる仕組みと体制を整えること。
この先は、そういうことを予定しています。
一文字も、コードを書いていない
当事者(新しいタブで開きます)として、情報を集めるのに苦しんだ側なので、発信しなければという気持ちは、ずっとありました。
自分が何者なのかを考えたときに、AI を使って開発するウェブエンジニアであることと、線維筋痛症の当事者であることは、自分を表す言葉として、とても分かりやすい。
それを体現する場所を、ずっと考えていました。自分の会社のサイトでその色を濃く出すのも違う。note のような外の場所でやると、一個人の発信になってしまうのも違う。
そういう場を作りたい、とずっと思っていて、それが本当に AI でできるようになった、というのが、この1、2年で感じたことです。
そして、作りたいものを、初めて具体化された形で見たのが、7月のパネル展示でした。こういうものを自分のサイトで表現できるといい。それで、やることを決めました。
10日という短い期間でできた、というだけではありません。この構築にあたって、私は一文字もコードを書いていません。
Claude Code(新しいタブで開きます) との対話だけです。挿絵は ChatGPT が描いています。レビューの記事では自分で写真を撮らないといけなかったし、キーボードを打つこともありますが、基本は音声入力(新しいタブで開きます)です。
いまの私は、多くの人よりかなり AI を使っている側だと思うので、他の人より一歩先に進んでいる感覚はあります。
ただ、その差は、AI のモデルの進歩で、たぶん無くなっていきます。
無くなったときに残るのは、結局、体調が許す日に、やるかやらないかです。
先日、けんすうさんと田中渓さんの番組に触れた日記で、始める力の話を書きました。本当にその通りだと思います。
どういうものを作りたいのか、目指すものが何なのかをちゃんと提示できて、やるぞという気持ちさえあれば、できるようになってしまった。
同じようなメディアサイト、同じような発信やコミュニティ作りを、AI を使ってどんどんやる人は、これから増えると思います。
そうなったとき、うちのサイトが「俺が俺が」となるつもりはありません。うまくつながっていけるといい。
目指しているのは、当事者にとって役に立つ情報を提供することと、社会や企業にとって「そういう働き方、そういう環境の作り方があるんだ」という参考になる情報を提供することです。
似たサービスやコミュニティが出てきたら、うまく連携したい。うまく使ってほしい。いまの気持ちは、それです。
なみのまに載せたいサイトやサービス、団体。なみのまと一緒に何かやりたい方。声をかけてもらえると、うれしいです。
この記事について
| 読み方 | これは一人の記録です。同じ病名でも、同じ条件でも、別の結果になります。それでも書くのは、一人ぶんの具体が積み重なることに値打ちがあると考えているからです。体験は書きますが、助言はしません。読み方について(新しいタブで開きます) |
|---|---|
| 執筆にかかった稼働 | 約1時間(外出中にスマホの音声で振り返りを入れたのが約30分。記事の確認と、公開後の確認で約30分。本人確認 2026-09-20) |
| 反動 | いまのところ特に感じていない。ただし朝から雨が続いていて、もともと体調はあまり良くない中での作業。家族の送り迎えの車の中で入れた(本人確認 2026-09-20) |
| AIの使用 | 音声入力の文字起こしと下書き。日付は作業記録と突き合わせた。取捨選択と文責は編集部 |
| 掲載範囲 | 家族は登場しません。制度の利用状況は書いていません。イベントで見た他の当事者の展示は、個人が特定できる形では書いていません |
記事にしない短い記録と、新しい記事のお知らせを、X(@naminoma_jp)に置いています。
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