特集|線維筋痛症・慢性疲労症候群(ME/CFS)と、働き方

Record暮らし 読了 6分

ヘルプマークを、杖に付けている

通院や役所では必ず、電車の日や体調に不安のある日の外出でも、ヘルプマークを杖に付けている。付けるまでの迷いと、付けて変わったこと。

改札の脇に立てかけた1本の杖。持ち手に小さな札が下がっている
イラスト|編集部(AI生成)
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  • 岡田シンペイ

    線維筋痛症・慢性疲労症候群(ME/CFS)の当事者。WEB制作会社 合同会社LOFIR代表、AIネイティブ・エンジニア。体調に波がある人の働き方を設計し、記録している。

In 3 lines

  • ヘルプマークは、外見からは分からなくても配慮が必要なことを周りに知らせるマーク。通院や役所では必ず、電車の日や不安な日の外出でも、杖に付けている。
  • 病院と市役所では声をかけてもらえることが多い。電車ではまれで、譲られないのが普通だと思っている。
  • 付け始めたころは抵抗があり、仕事の相手には付けずに会っていた時期もある。迷いは今もあるが、病院や役所では迷わず付けている。

ヘルプマークを、杖に付けて使っています。
通院や役所など公的な場所へ行くときは必ず、電車を使う日や、体調・体力に不安のある日の外出でも付けます。

ヘルプマークは、外見からは分からなくても援助や配慮が必要なことを、周りに知らせるためのマークです。東京都が作りました1。
私は線維筋痛症と筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の当事者で、見た目では体の状態が分かりにくい側にいます。付けるまでの迷いと、付けてから変わったこと、変わらなかったことを書きます。

付け始めたのは、手続きのついでだった

付け始めたのは、診断がついてしばらくして、市役所で別の手続きをしたときです。
窓口でヘルプマークも受け付けていたので、そのついでに申し込みました。きっかけは、物のついでです。

ただ、自治体の窓口で受け取ったものにしたかった理由はあります。
駐車場の車いすマークのように、配慮のためのマークを、どう見ても元気そうな人が使っている場面を、何度も見てきました。そういう人と同じ目で見られたくない、という気持ちがありました。
一方で、本当に体がつらい自分が、そういう場所を使えない場面も多くあります。そこは今でも、もやっとしています。

杖に付けている理由

外出のときは、たいてい杖を持っています。
杖に付けておくと、いつも見える位置にあって、周りの目に自然に入ります。
かばんだと体で隠れてしまうことがありますし、その日の体調でリュックにしたりトートバッグにしたりと、持つものが変わります。配慮を受けたい場面、たとえば病院や役所、電車やバスに乗るときは、目立つ場所にあったほうがいいと考えて、杖にしました。

声をかけられる場所と、かけられない場所

病院と市役所では、ヘルプマークを見て声をかけてもらえることが、とても多いです。
私が通っている病院には、体に不安のある人のための会計の列があります。そこに並ぶと専門のスタッフが対応してくれて、待ち時間がかなり短くなります。

電車では、ほとんどありません。気づいた人が声をかけてくれることは、まれにあります。妊婦さんのマークと同じで、譲ってくれるのは、その人の善意です。
譲られないのが普通だと思っていて、譲ってもらえたときは、本当にありがたいと思います。

付けることへの迷い

付け始めたころは、抵抗がありました。
配慮のためのマークを、必要のない人が使っているのではないか。そういう目で見る投稿を、今も目にします。自分もそう見られたくない。特別扱いされるのも嫌でした。

体に不調はあっても、話すことも考えることもできますし、時間はかかっても動けます。普通に扱われたい気持ちと、体力的に苦しいので配慮を受けたい気持ちがあって、その割合は日によって変わります。
本当にだめな日は、配慮を受けたい気持ちが強くなります。比較的元気な日は、構わないでほしいと思います。迷いは、今もあります。

それでも、病院や役所では、付けていたほうが対応がスムーズに進みます。そういう場所では、迷わずに付けています。

仕事の相手に、隠していた時期

いまは、外出するときはほとんど付けています。付けない日や、外す場面は、ほぼありません。
ただ、今の働き方に落ち着く前や、診断がついてマークを受け取った直後は違いました。

お客さんや仕事の関係者に、病気のことをどう伝えるかで悩んでいた時期があります。迷惑をかけるのではないか、信用を失うのではないかと心配で、不安な相手と会うときは、付けずに会っていました。
いまは隠すのをやめました。伝えることができたお客さんとは、杖にヘルプマークを付けたまま会うことがよくあります。打ち合わせのほとんどがリモートなので、あえて伝えずに済む相手もいます。相手によりけりです。

電車の日は、乗り方から決めている

電車で立っているのは、それだけで難しいです。
吊り革につかまって、ほかの人と同じように立って乗れるのは、5分ほどが限界です。それ以上乗っていると、足にも体力にも確実にきます。大きく揺れたときに倒れて、周りに迷惑をかけるのも怖いです。

なので、混んでいる電車には、なるべく乗りません。何本も見送ることはよくあります。
乗るのは、ドアの横の仕切りや車いすスペースなど、背中を預けられる場所がある車両だけです。
いまは、都内でも車で行けるところは、なるべく車で行くようになりました。

反動

付けて出かけた日と付けずに出かけた日を、比べたことはありません。いまはほとんどの外出で付けているからです。
ただ、病院の会計のように、付けていることで立って待つ時間が短くなる場面があります。一般の列に並んでいたら、その待ち時間はずっと立っていることになり、あとで疲れと体力のダメージになって返ってくると思います。
ヘルプマークがあるかどうかで、外出の日の反動の大きさは、かなり変わっていると感じています。

よく聞かれること

  • 線維筋痛症でも、ヘルプマークを付けられますか
    ヘルプマークは、外見からは分からなくても援助や配慮が必要な人のためのマークです。対象や受け取り方は、東京都の案内とお住まいの自治体の窓口で確かめてください。私の場合は、市役所の窓口で受け取りました。
  • どこでもらえますか
    配布の場所は自治体によって違います。東京都の案内ページに、都内の配布場所が載っています。
  • 付けていて、席を譲られたことはありますか
    病院と市役所では、声をかけてもらえることがとても多いです。電車では、まれにあります。譲られないのが普通だと思っています。
  • 付けるのに迷いはありましたか
    付け始めたころは、抵抗がありました。必要のない人が使っていると見られたくない気持ちと、特別扱いされたくない気持ちがありました。迷いは今もありますが、病院や役所では迷わずに付けています。

ヘルプマークの対象や、都内の配布場所、見かけたときにできることは、東京都の案内に詳しく載っています。


この記事について

この記事について(稼働・反動・AI の使用・掲載範囲)
読み方これは一人の記録です。同じ病名でも、同じ条件でも、別の結果になります。それでも書くのは、一人ぶんの具体が積み重なることに値打ちがあると考えているからです。体験は書きますが、助言はしません。読み方について(新しいタブで開きます)
執筆にかかった稼働口述 約15〜20分・確認を含めて約30分/構成と下書き=編集部(AI を使用)
反動書いた日は体調が悪めで、ベッドに寝たまま音声で話した
AIの使用口述の文字起こしと下書き。取捨選択と文責は編集部
利益相反なし
掲載範囲編集長自身の記録です。受けている制度や手帳の有無、通院先・薬・診断の中身は書いていません

Sources

この記事が参照した一次情報です。番号は本文中の番号に対応します。参照した日を併記しています。

  1. 東京都福祉局「ヘルプマーク」(新しいタブで開きます)www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp参照 2026-09-28

記事にしない短い記録と、新しい記事のお知らせを、X(@naminoma_jp)に置いています。

Authorこの記事を書いた人

岡田シンペイ

線維筋痛症・慢性疲労症候群(ME/CFS)の当事者。WEB制作会社 合同会社LOFIR代表、AIネイティブ・エンジニア。体調に波がある人の働き方を設計し、記録している。

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