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- 岡田シンペイ
線維筋痛症・慢性疲労症候群(ME/CFS)の当事者。WEB制作会社 合同会社LOFIR代表、AIネイティブ・エンジニア。体調に波がある人の働き方を設計し、記録している。
In 3 lines
- 起きられない朝は、まずカレンダーで会議・納期・当日の作業を確かめ、動かす予定があれば遅くとも9時台に、相手とチームに連絡する。候補の日時を挙げた文面は AI に作らせる。
- AI でこなせる量が3倍ほどに増えても、受ける仕事は1.5倍までに抑え、空いた時間を研究開発に当てている。1〜2日休んでも、止まるのはそこだけで済む。
- 会社員のころは申請や査定を気にしていたが、いまは休むことに罪悪感はない。ただ、自分でないと進まない打ち合わせを休めば謝るしかなく、1週間続けて休んだことはまだない。
朝起きて、今日は午前中は無理だな、と分かる日があります。9月は、そういう日が3日くらいありました。
その朝にすることは決まっています。カレンダーを見て、動かす予定があれば、遅くとも9時台に連絡を送ります。
私は線維筋痛症(新しいタブで開きます)と筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)(新しいタブで開きます)の当事者(新しいタブで開きます)です。会社員のころは、休むたびに上司へ電話をして、査定に響かないかを気にしていました。
いまは自営業で、会社の役員として働いています。休むことに罪悪感はありません。休んでも仕事が止まらないように、ふだんの組み方を変えたからです。当日の朝の動き方と、その前に組んでいることを書きます。
朝いちばんに、カレンダーを見る
予定は、Google カレンダーに必ず入れるようにしています。だから、起きられない朝に最初に見るのはカレンダーです。
確かめるのは3つだけです。会議の予定がないか。納期が今日の仕事がないか。今日のうちに手を動かさないといけない作業がないか。
9月は、私の側から打ち合わせを動かした日はありませんでした。午前を休んで、午後から働くと決めた日が3日ほどです。
打ち合わせのない午前なら、誰にも連絡は要りません。いまは自営業なので、連絡するのは打ち合わせの相手と、自分の会社のチームのメンバーだけです。
連絡は、遅くとも9時台に送る
午前に打ち合わせがあるときや、午後の予定を動かすときは、なるべく早く連絡します。遅くとも9時台です。お客さんへの連絡と同じタイミングで、チームのメンバーにも Slack で伝えます。
午後の打ち合わせは、午前の様子を見て決めることもあります。回復しそうな具合なら、そのまま午後のミーティングに出ます。今日はもう無理だと分かったら、こちらも9時台に連絡します。
送っている文面
文面は、相手との関係で変わります。自分の体調に波があることを前から伝えてあるお客さんには、正直に書きます。
今日は午前中、体調が優れないため、お休みをいただきます。午前の打ち合わせについて、別の日程か、本日午後の時間帯で改めてご相談させてください。
候補の日時を出すのは AI に任せています。AI が Google カレンダーを見られるようにしてあるので、「休むので、リスケの文章を作って」と頼むと、空いている日時を挙げた文面が返ってきます。
私がするのは、その文面とカレンダーを見比べて、送ることだけです。

相手の反応
日程に余裕のある打ち合わせなら、体調不良を理由に動かして、嫌な反応をされたことはありません。コロナ禍のあと、「体調不良で休みます」への風当たりはずいぶん弱くなったと感じています。
困りそうだと思うのは、協業先とお客さんへの提案を控えていて、その前の打ち合わせを動かすような、日程に余裕がないときです。今のところ、そういう場面で休んだことはありません。
動かせない打ち合わせは、ほかのメンバーに出てもらう
どうしても動かせない打ち合わせは、自分以外のメンバーに出てもらうのが基本です。
ただ、私でないと進まない打ち合わせもあります。そのときは、もう「ごめんなさい」と謝るしかありません。
私でないと進まない場面が増えすぎると、そもそも休めなくなります。休みが続けば、お客さんに迷惑がかかります。
だから私は、ふだんから自分がいなくても回る体制にしておくことと、動かせない打ち合わせほど日程に余裕を持たせて入れることを、先に決めています。
休んだ日のうちに、戻せる分は戻す
休むと決めた日は、パソコンを立ち上げません。それでも寝たままスマートフォンを見て、Slack のメッセージを返したり、ちょっとしたメールに返事をしたりはできます。お客さんへの連絡さえできていれば、仕事を失うような感じはありません。
簡単なメールは、AI に下書きさせてどんどん返します。以前ほどメールは溜まらなくなりました。
溜めてしまいがちなのは、作業の依頼や見積もりの依頼です。これは、翌日を待たず、その日のうちに体調が戻ったタイミングで、できるだけ早く返します。
遅れの取り戻し方も変わりました。コーディングや修正の作業の多くを AI で進められるようになり、以前なら「3営業日ほどください」と言っていた作業が、その日のうちに終わることがあります。1日休んでも、巻き返しやすくなりました。
休んでも止まらないように、仕事を組んでいる
増えた時間を、全部は受託に回さない
AI に仕事を渡すようになって、こなせる量はかなり増えました。分かりやすく言えば、以前の3倍くらい働けるようになった感覚です。
ただ、受ける仕事を3倍にはしていません。増やしても1.5倍まで、たぶんそれより少ないくらいに抑えています。これは経営の判断として、迷いながら決めたところです。
空いた時間は、自分の会社の情報発信や、研究開発(R&D)に当てています。知見を増やすための実験や、アプリケーションの開発です。お客さんへの提案も、企画書より、動く試作を見せるほうへ移りつつあります。
こうしておくと、1日や2日休んでも、止まるのは研究開発の部分だけで済みます。売上への影響は、とても小さくなりました。
休む前には、研究開発の分も AI に最低限の指示を出しておきます。調べものを先にやらせておくなど、私が指示しなくても AI が進められる範囲は、休んでいる間に進めてもらいます。
5分で終わる作業も、AI を通す
ここまで来るのに大きかったのは、小さな作業も大きな作業も、AI を通してやると決めたことです。自分の手でやれば5分で終わる作業でも、必ず AI を使います。
最初はうまくいかず、調整が要ります。でも一度通しておけば、同じ作業が次に来たとき、AI がほぼ自分で回してくれます。メールの返信も、Web の更新も、提案資料の作成も、そうやって手作業から移してきました。
元気な時間に、貯金を作る
もう1つは、体調のいい日や隙間の時間に、作業を先に進めておくことです。貯金を作っておく、と私は考えています。
音声入力(新しいタブで開きます)と AI のエージェントを使えば、外出先の短い時間でも作業の指示を出せます。週末に子どもを科学館に連れていった先で、スマートフォンから指示を出すことも増えました。その貯金があるので、平日の仕事に少し余裕を持てています。
会社員のころは、休むことの影響が大きかった
会社員のころ、当日に休むときは、上司にだけ電話をしていました。チームのメンバーには、Slack のチャンネルで伝えていました。
「休みます」だけだと、チームの作業が止まってしまいます。だから、作業の指示や、私の代わりにやっておいてほしいことも一緒に書いていました。
休むときは、社内のワークフローのツール(当時は desknet’s NEO)で、必ず休暇の届を入力する必要がありました。当日でなくてもかまいませんでしたが、入力は欠かせません。有給休暇の残り日数も、査定に響くかも、休みが続けば仕事を失うかも、とても気にしていました。会社員の最後のころには、休職もしています。
マネージャー職で、全社や部署をまたぐ会議が多く、休むと影響が出る場面もそれだけ多くありました。代わりを立てられないときは、議事録や Zoom の録画を見てあとからフォローしていました。
いまは、全部が自分の責任です。お客さんとの関係や仕事に影響が出ないように調整さえすれば、休みたい日に休めます。休めばそのぶん稼ぎに返ってきますが、体調に波がある私には、会社に勤めるより気持ちの負担がずっと軽いです。
罪悪感は、もうない
体調の波は、そういうものだと思っています。考えるのは、それとどう付き合うかです。体調のいい時にしっかり働いて、休む時は休む。そうやってメリハリをつけています。
気にしているのは、お客さんに迷惑をかけることだけです。午前を休むことはけっこうありますが、それで仕事に影響が出ることは、だいぶなくなりました。AI を使うようになった恩恵が大きいと感じています。
できなかったこと・反動
1週間続けて休むことになったら、さすがにまずいと思っています。1日や2日なら大丈夫ですが、それより長い休みを今の組み方で吸収できるかは、まだ試していません。
私でないと進まない打ち合わせを休んだときは、謝る以外にできることがありませんでした。
休むほど悪い日は、その日のうちに戻らないこともあります。翌日まで、全身のだるさや体調の悪さを引きずることがあります。
最近、台風が近づいていた週は、1週間ずっと体調が優れませんでした。午前はなるべく休むようにしていましたが、午前に会議が入っている日もあり、そこは頑張って出ました。その結果、午前は出られても午後はだめ、という日がありました。逆に、午前を休んで午後に働いた日もあります。
午前だけ休んで午後に働いた日は、翌日に大きな反動はありません。しんどい日に無理をして働くと、翌日に必ず反動が来ます。これは何度も繰り返してきた経験からです。
だから私は、しんどい日は無理をして働かず、なるべく早いうちに休むと決めています。
よく聞かれること
当日の連絡は、誰に、何時までに送っていますか
打ち合わせの相手と、自分の会社のチームのメンバーです。遅くとも9時台に送ります。午後の打ち合わせは午前の様子を見て、無理だと分かったら、こちらも9時台に連絡します。打ち合わせのない午前なら、誰にも連絡しません。休みが続くと、仕事を失いませんか
会社員のころは、とても気にしていました。いまの私は、1日や2日の休みで仕事を失う感じはありません。お客さんへの連絡と日程の調整ができていれば、元気な日に取り戻せています。1週間続けて休むことになったら、さすがにまずいと思っています。会社員のときは、どう休んでいましたか
上司には電話で、チームのメンバーには Slack のチャンネルで伝えていました。チームが止まらないように、作業の指示や代わりにやってほしいことも一緒に書いていました。休暇の届はワークフローのツールで必ず入力する決まりで、有給休暇の残り日数や査定への影響も気にしていました。休むことに、罪悪感はありますか
いまはありません。体調の波はそういうものだと思って、いい時に働き、休む時は休んでいます。気にしているのはお客さんに迷惑をかけることだけで、日程に余裕を持たせることと、自分がいなくても回る体制にしておくことを続けています。
この記事について
| 読み方 | これは少数の実例から組み立てた方法です。一般に当てはまる手順ではありません。それでも書くのは、実際にやった記録が積み重なることに値打ちがあると考えているからです。やったことは書きますが、助言はしません。読み方について(新しいタブで開きます) |
|---|---|
| 執筆にかかった稼働 | 口述 約30分(外出先で iPhone のボイスメモに録音)・確認 約10分(あわせて約40分)/構成と下書き=編集部(AI を使用) |
| 反動 | なし |
| AIの使用 | 口述の文字起こしと下書き。取捨選択と文責は編集部 |
| 利益相反 | なし |
| 掲載範囲 | 編集長自身の記録です。通院先・薬・診断の中身、勤め先とお客さんの名前は書いていません |
記事にしない短い記録と、新しい記事のお知らせを、X(@naminoma_jp)に置いています。
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