特集|線維筋痛症・ME/CFS と、働き方

Review記録 読了 6分

寝たまま操作できる代わりに、細かい作業はあきらめた

試したもの:エレコム Relacon(M-RT1BRXBK)

  • 岡田慎平記録・撮影
白い布の上に置かれた、黒い握り型のトラックボール。上面の手前に赤い球、その奥に丸いメディア操作のボタンが並び、本体はドーム型の黒いスタンドに立てかけてある
写真|岡田慎平 iPhone 17 Pro で撮影(24mm相当・ƒ2.2・ISO 200)
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In 3 lines

  • 机に向かえない日に、ベッドやお腹の上から画面を操作するために使っている
  • 親指だけで球を回すので細かい位置合わせはできない。傾けると球が浮いて引っかかる
  • 音声入力を出すボタンを割り当ててから、使い方が変わった

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机に向かう姿勢を取れない日があります。そういう日は、パソコンを使うこと自体をあきらめていました。画面を見るのはできても、マウスを置く平らな面のところまで体を持っていけないからです。

置き場所の要らないポインタを探して、エレコムの Relacon(リラコン/M-RT1BRXBK)を使っています。手のひらに収まる大きさで、机に置かず、握ったまま空中で操作します。振って動かすタイプではなく、親指で球を回してポインタを動かします。

なぜ試したか

条件は1つだけでした。平らな面が無くても動くこと。板の上を滑らせるものも、タッチパッドも面が要ります。握ったまま動かせて面を必要としないものとなると、選べる数はかなり減ります。

右手で握られた黒いトラックボール。親指が上面の赤い球に、人差し指が球の手前のボタンに掛かっている
握ったまま使います。親指で赤い球を回してポインタを動かします写真|岡田慎平 iPhone 17 Pro で撮影(24mm相当・ƒ2.2・ISO 160)

よかったところ

置き場所を選びません。握ったまま使うので、平らな面が無いところでもポインタが動きます。これが目的だったので、まずここが満たされました。

右手だけで、寝たままひととおり操作できます。左・右・中央のクリックに加えて、再生/停止/曲送りといったメディアの操作もボタンに載っています。映画を見るあいだ、体を起こす必要がありません。

いちばん変わったのは、ボタンをすべて割り当て直せることでした。編集部では、あまり使わない中央ボタン(スクロールの押し込み)に音声入力の起動を、その隣にエンターを割り当てています。使っているのは MacWhisper のディクテーションです。

この道具の使い方入力したい場所をクリックする → ボタンで音声入力を出す → 話す → 隣のボタンでエンター。ここまでを、持ち替えずに右手だけで終えられます。

送信のボタンを画面上から探さなくていい、というのが思ったより大きい違いでした。探す・狙う・押す、の3つが1つ減るからです。

ボタンの数そのものは、多機能マウスやキーボードに比べれば決して多くありません。使っていると足りないと感じることがあります。ただ、この道具にはジェスチャー操作があるので、戻る/進む、Mission Control、Spotlight といったものはそちらへ逃がせます。ボタンの少なさは、ある程度これで埋まります。

モード切替(レイヤー)の機能は、使っていません。自分には使いにくそうに見えたので試していない、というだけの理由です。使っていないので、よいとも悪いとも書けません。

よくなかったところ

親指だけで球を回すので、細かい位置合わせができません。大きい球を人差し指・中指と手のひらで転がす型のトラックボールなら、Illustrator でベジェ曲線をいじる、パスを編集する、Photoshop でブラシを使ってマスクを作る、といったことまでできます。Relacon は親指だけで、球もそれほど大きくないので、その精度は出ません。

傾けると球が浮いて、引っかかります。水平に持っているあいだは滑らかです。ところが寝ながら使うと、どうしても本体が傾きます。傾いた分だけ球が浮き、ポインタの位置が微妙にずれ、変なところで摩擦がかかって引っかかる感じになります。角度によっては滑らかに動きません。ポインタの操作は精度が要る場面が多いので、ここははっきりマイナスです。

握り続けると疲れます。手が痛む日は、腕ごとお腹やベッドの上に置いて、軽く握るだけの持ち方になります。ずっと握力を使い続ける形にはできません。

単4乾電池2本で、その分の重さが手にかかります。乾電池は長くもつので、そこは利点です。ただ、握り続ける道具である以上、重さはそのまま疲れに変わります。もっと軽ければと思います。

付属のスタンドの出来がよくありません。使わないときに立てておくためのものですが、保持が弱く、少しの衝撃で本体が転がります。磁石で止まるか、充電台を兼ねる形であってほしかったところです。

白い布の上に、ドーム型の黒いスタンド(左)と、横に倒した本体(右)が並んでいる。スタンドは底面が丸い
付属のスタンド(左)。底が丸いので、少し当たると転がります写真|岡田慎平 iPhone 17 Pro で撮影(24mm相当・ƒ2.2・ISO 125)

それから、メールの本文を書きながら直すような、細かい編集の作業には向きません。書きはじめは音声入力で足りても、直しの段階でポインタの精度が要るようになるからです。

誰に向くか

向くのは、机に向かえない日がある人です。見る・読む・音声で入れる、が中心の使い方であれば、これでひととおり完結します。寝たまま音声入力で AI に指示を出す、映画を見る、ブラウジングをする、といったことは問題なくできます。

向かないのは、細かい位置合わせが要る作業をする人です。そこは大きい球の据え置き型のほうが、はっきり楽です。握力を使い続けるのがつらい人にも向きません。

合う道具は、人によって逆になります。ここに書いたのは編集部の一人の記録で、同じことが起きるとは限りません。手の状態も、つらくなる場所も人それぞれです。「これを使うとよくなる」という書き方はしません。

それと、寝たまま使えることは「長く使ってよい」ことを意味しません。横になっていても、腕と目は使っています。反動は当日には分かりません。

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行き先そこで何ができるか
メーカー公式(新しいタブで開きます)仕様や付属品を調べられます(買えません
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なみのまの道具のページ(新しいタブで開きます)よくなかったところ・公式仕様・入手経路をまとめてあります

買ったら、ここで試してください

このサイトには 手ならし(新しいタブで開きます) という練習場があります。ブラウザだけで動きます。登録も、インストールも要りません。

手ならしの画面。四角い盤面の中央に「はじめる」と「設定」のボタンがあり、その下に「押す」「なぞる」「えらぶ」「つかむ」「はこぶ」の5つの型と、「段1」「段2」「段3」の3つの段が並んでいる。いちばん下に「練習も労作です」の注意書き手ならしの画面。四角い盤面の中央に「はじめる」と「設定」のボタンがあり、その下に「押す」「なぞる」「えらぶ」「つかむ」「はこぶ」の5つの型と、「段1」「段2」「段3」の3つの段が並んでいる。いちばん下に「練習も労作です」の注意書き
なみのまの「手ならし」。点数も順位もつきません

できるのは5つです。

手ならしの4つの型と、それぞれで分かること
分かること
押す1つ押すまでの時間/的の外を押した回数/的に入ってから、押さずに出てしまった回数
なぞる帯から外れずに端まで動かせるか(はみ出した回数)
えらぶ並んだ行から目的の1行を押せるか(ちがう行を押した回数)。行の高さを 64/44/30px で変えられます
つかむ四角をつかんで枠まで運べるか(途中で落とした回数)。押しっぱなしにしない方法も選べます
はこぶ四角をつかんだまま、通路から出ずに運べるか(はみ出した回数/落とした回数)。5つの中でいちばん難しい型です

どの型にも 段が3つあります。何も選ばなければ段1から始まり、1回やり切ると「段2へ進む」が出ます(うまくできたかどうかは見ていません。合否も点数もつきません)。はじめから段2・段3を選ぶこともできます。記録は CSV でおろせます(手元で作るので、どこにも送りません)。

この記事で書いた「親指だけなので細かい位置合わせができない」は、「押す」の的に入ってから、押さずに出てしまった回数に出ます。行きすぎて戻る動きは、トラックボールやエアマウスに替えた直後にいちばん増える値です。

お願いポインティングデバイスを買ったら、ぜひ一度ここで動かしてみてください。

道具を替えた最初の数日は、道具が合っていないのか、手がまだ慣れていないだけなのかが区別できません。数字が1つあると、そこが分かれます。替える前に、いまの道具で1回やっておくと、替えたあとに同じ条件で比べられます。

点数も順位もつきません。他の人と比べる仕組みは置いていません。記録はお使いのブラウザの中だけに残り、どこにも送っていません。


この記事について

この記事について(稼働・反動・AI の使用・掲載範囲)
試したものエレコム Relacon(M-RT1BRXBK・Bluetooth 版)
試用期間2026年7月19日から(約2か月)
入手経路Yahoo!ショッピングの「エレコムダイレクトショップ」で購入
費用9,060円(2026年7月19日時点)
執筆にかかった稼働口述(音声入力)約10分+公開前の確認 約5分。下書きは AI、取捨選択と文責は編集部
反動いまのところ、目立った反動は感じていません。ただし、この記事1本だけを取り出して反動を測ることはできません(同じ日にほかの作業もしているため)。「書く作業に負担が無い」という意味ではありません
記事のレビュー書いた人とは別に、編集部のもう1名が読んでいます(公開前)。指摘は反映してから出しています
AIの使用口述の文字起こしと構成。文責は編集部
利益相反編集部が購入したものです。提供・貸与・依頼を受けたものではありません

Authorこの記事を書いた人

岡田慎平

線維筋痛症・ME/CFS の当事者。WEB制作会社 合同会社LOFIR 代表社員。体調に波がある人の働き方を設計し、記録している。

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